こんにちは!
GWに帰省した際に、実家の竹林でたけのこ掘りをしてきました^^
コンテナにいくつも山盛りで収穫したため、現在我が家の食卓はたけのこフルコースです(苦笑)
てんぷらにするととってもおいしくて、おすすめですよ!
さて、今回の記事ですが、日々頭を悩ませている方も多い、半導体工場や電気部品工場における「静電気対策」について、異物除去の観点からご紹介していきたいと思います。
クリーンルーム内でのホコリ除去に適した粘着素材について、わかりやすく知りたいという方にお勧めの記事です^^
静電気が不良や歩留の原因に
まず、静電気がどのように不良や歩留の原因になるのかを確認してみましょう。
製造現場で発生した細かなごみやホコリが静電気により帯電すると、作業者の衣類や手袋、製品の表面に引き寄せられ、付着してしまう原因となります。
軽くて微細なホコリに対する静電気の影響は強く、エアシャワーやエアーガンなどの風では除去しづらい場合もあるため、静電気は製品の汚染の観点から厄介です。
また、静電気を帯びたものはお互いに引き寄せ合ったり、機械の部品にくっついたりしてしまうため、部品のピックアップ時や、シート状のものを一枚ずつ載せていくような工程において問題を起こすこともあります。
静電気による、剥離性の悪化や、原材料やバリ等の詰まりは、品質悪化やライン停止の原因になってしまうのです。
そのため、クリーンルームなど、ホコリを極端に嫌うようなエリアを持つ製造工場では、しっかりとした静電気対策が必要となってきます。
静電気対策をしながら製品の品質を守る方法
静電気によって製品や作業場にくっついてしまったホコリは、そのままにしておくと品質の悪化につながりかねないため、除去しなければなりません。。
先ほどの項目でも紹介したとおり、静電気によって付着したホコリはエアーを当てるだけでは除去しづらい場合も多いため、イオナイザーなどの機会を使って静電気を中和してやる必要があります。しかし器機の設置が必要なうえ、細かい部分や、逆に「作業台の上」等の広い範囲での応用性は広いとは言えません。
そこで今回は、半導電性を持つ粘着シートで直接ホコリを吸着する方法についてご紹介していきたいと思います。
粘着剤を使わない粘着シート
「半導電ゲルシート」という、ウレタン素材でできた柔らかい樹脂シートは、その名の通り、表面抵抗値3.0×10^8Ω/□~と、静電気対策に適した特性を持っています。
普通の粘着シートと異なるのは、この表面抵抗値が引いことに加えて「粘着剤不使用」の点。
普通の粘着テープなどは、粘着性を得るために表面に薄く糊が塗ってあるものですが、この糊が転写して製品や作業台についてしまい、逆に汚染につながる事態も考えられます。
しかし、この半導電ゲルシートの粘着は「自己粘着性」という、ウレタン素材自体がもともと持つ粘着性質のため、糊が対象に転写してしまうという恐れはありません。
手袋や、専用のゲルローラーなど、ほこりを取り除きたいものをシートに軽く押し当てることでほこりを除去することが出来ます。
更に、ゲルシートの自己粘着性は水洗いで消えないため、使い終わったゲルシートは洗って何度でも使えるのがうれしいですね!使い捨てではないのでコスト低減にもなります。
静電効果があるので、クリーンルームの中等静電気を嫌う場所でも問題なく使えます。
同じようにウレタン素材の自己粘着性を利用した、「ペン型」の細部のホコリ除去ペンや、ホコリ除去用のゲル製「ローラー」もあるので、静電気対策を行いながらのホコリ除去を探す際は、半導電ゲルシートと合わせて是非一つの候補として考えてみてはいかがでしょうか^^
まとめ
いかがでしたか?
精密部品の製造を行う工場では、「静電気」や「ホコリ」は悩ましい課題となります。
いろいろな方法を模索してみることで、自社に合った対策の仕方が見つかるかもしれません。
鈴木ちか
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