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【まとめ】HACCP(ハサップ)システムを導入するための手順|初心者のためのHACCPのはじめかた

こんにちは!エクシールの今井です(^O^)
2月も本日で最終日。12月ごろから車のフロントガラスが毎朝凍結していたのですが、最近あたたかくなってきて凍結しなくなったので、ようやく朝ゆっくり起きられるようになりました!

さて、HACCPについての記事を前回までに数回投稿しましたが、今回はその記事の総まとめです!
HACCPシステムを導入するための手順を見ていきましょう。

HACCPシステムって何?

HACCPシステムは、簡単に説明すると「微生物や異物が残ったままの食品を、食べる人まで届けてしまわないために、微生物や異物を除去する重要な工程を管理すること」です。

それでは、「重要な工程を管理する」とはどういうことでしょうか。例えばクッキーを作っている工場があるとします。受け入れた原料の小麦粉には微生物が残っている可能性がありますよね。このとき、この微生物を除去することができるのは、「クッキーを焼く」工程です。

「170℃以上で20分以上加熱する」という条件で微生物が確実に除去できるとします。そうすると、その工程では条件以上の加熱ができなければ、微生物が残っている可能性があります。また、時間をはかるタイマーや温度を調べる温度計などもしっかり機能しているか確認しなければ、本当に条件を達成しているか分かりませんよね。

これらを確認し確実に実行することが、「重要な工程を管理する」ということです。

HACCPシステムを導入するための手順

HACCPチームを作る

HACCPを主体となって進めていくチームをつくります。
工場長や品質管理部の人や現場の各工程から選出しましょう。現場の人が入ることによって、現在の導線が明快になったり、決めたプランを実行しやすくなります。

 

前提条件プログラム(PRP)を実行する

5Sや7Sなどを実行し、工場内を清潔に保ちましょう。前提条件プログラムをクリアすることで、異物や微生物などの危害要因の増加を防ぐことができます。
まずは、HACCPが機能する現場を作ることが大切です。

 

製品説明書の作製・用途を確認する

製品説明書は自社で作っている製品の説明書です。 製品名・名称・原材料・添加物・アレルゲン・容器包装形態・製品規格、材質・喫食などの使用方法・保存方法・消費期限・賞味期限などの記入が必要です。
どんな人が(乳児や一般消費者)や、どのように食べるのか(そのままや、加熱後)を確認して表にすることで、危害要因の分析が行いやすくなります。

 

フローダイアグラムの作成

フローダイアグラムは原料の受入から出荷までの工程の流れを記述した表です。
これはHACCPを実行するうえで基準となるので、違いのないように現状と照らし合わせながら確認することが重要です。

 

フローダイアグラムの現場確認

完成した図をもとに、危害要因(ハザード)を分析するため、ここでの見直しは正確な危害要因を発見するためにも非常に重要な工程なります。
図の作製ができたら、実際に工場で原材料の受入から製品の出荷までを確認しましょう。従業員の動きが分かる作業中に確認するとよいでしょう。現場を実際に確認することで、様々な変化に気づくことができます。

 

危害要因(ハザード)分析の実施

危害要因とは健康に悪影響を及ぼす原因となる可能性がある食品中の物質や食品の状態のことです。危害要因となるものは大きく分けて3つあります。

・寄生虫や食中毒菌などの生物的要因
・農薬や添加物などの化学的要因
・硬質異物や放射線などの物理的要因

これらを分析するには、まず、危害とその発生条件についての情報を収集し、評価することが必要です。また、それを踏まえて危害要因に対する管理手段を明らかにします。

 

重要管理点(CCP)をみつける

重要管理点とは食品を製造する上で、危害要因を防いだり除去するために、特に重要に管理する必要がある工程のことを指します。

この重要管理点は、危害要因分析で「どの工程が異物を除去する最後のとりでになるのか」を特定することで決定します。
重要管理点を決定する際は、実際に現場を見て、その製品に関わる全ての部署の担当者全員で確認するようにしましょう。

 

CCPの管理基準を設定する

上記でも述べたように、例えば、クッキーの製造時「170℃以上で20分以上加熱する」という条件で微生物が確実に除去できるとすると、これがCCPの管理基準となります。
このとき、「165℃で20分」でも「180℃で15分」でも基準を満たしていないことになります。

 

モニタリング方法の設定

管理基準を達成しているかどうかは、モニタリングで確認します。
モニタリングは、管理基準に達しているか常に、温度計や時計、速度計などを使って測定し、記録することです。
モニタリングは担当者や、期間を決めておくと、現場に反映されやすくなります。不具合があった場合の対策も考えておくとよいでしょう。

 

改善措置の設定

改善措置とは、設定した管理基準が達成できなかったとき、製造工程で発生した問題点を改善・修正することです。
改善措置も手順を作り、手順ごとに担当者を明確にしておくことが重要です。

管理基準に達しなかった場合、

  1. ラインを止め、管理基準に達していない製品を区分けする
  2. 原因を特定し、正常に焼成されるよう改善する
  3. 温度計やタイマーが正しく動いているか確認し校正する
  4. 不適合品は廃棄処分する

など手順ごとにするべきことを決めておきましょう。
改善措置の記録は経過と対応を記しておき、定期的に見返すことで気を付けるべき点がわかり、品質の安定につながります。

 

HACCPプランを検証する

いくら作りこまれたHACCPプランでも、作っただけではその有効性が証明できませんよね。
そこで、作成したHACCPプランに従い、実際に製造してみたうえでその有効性を評価し、システムがしっかりと機能しているのかを確認することが大切になるわけです。
この確認の手段のことを「検証」といいます。

大きく分けて、2種類の検証があります。

・HACCPプランに従って管理が行われているかの検証
・HACCPプランが有効に機能しているかの検証

これらも担当者を決めておき、結果を記録し、見返すようにしましょう。

 

記録の文書化と保管

重要管理点(CCP)ごとに作成したHACCPプランに合わせて、モニタリングの記録をしたり、改善措置、検証の記録を定期的に行い、大切に保管しておきましょう。

正確な記録をとることは、「HACCPを実際に行った」証拠になります。
また、製造した食品に問題が発生した時に保存しておいた記録を見返すことで、原因の手がかりを発見できる可能性もあります。

 

まとめ

HACCPシステムは、社内全体でやる気を出さなければ導入が難しいです。

机上のデータと実際の現場では全く導線が違っていた…なんてことも起こります。
そんなことが起こらないように、実際に現場を見てみることが大切です。
作業員の話を聞いてみることで思わぬ危害要因が見えてきたり、管理方法の案もたくさん出るかもしれません。

作業員も「やってみよう!」と思えるように、しっかりと話し合ってプランを立てていけるとよいですね。

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ウレタンゲルのやわらかさ・自己粘着性を活かした商品を開発する、株式会社エクシールで働いています。最近では食品工場など製造業に向けた衛生商品を扱うことが多く、「きれいな工場をつくるお手伝い」をさせていただくため奮闘中!ウレタン製の衛生グッズを紹介する衛生管理アドバイザーとして、お役にたてる情報を発信できるよう、頑張ります。好きな食べ物はトーストです。

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