こんにちは!エクシールの今井です(^O^)
バレンタインまでちょうど1週間となりました(^_^)
この時期は、バレンタインらしいかわいいチョコレートが売られているのをよく見かけますが、見た目のかわいいチョコレートは見ているだけで幸せな気分になりますよね!
さて、今回の記事も前回に引き続き、HACCP(ハサップ)について説明します。
本日は“重要管理点の管理基準の設定とモニタリング方法”について主に説明していきます。
CCPの管理基準の設定
前回の記事で重要管理点(CCP)について記述しましたが、その重要管理点を管理するべき、温度や時間、速度などの基準値を決めます。これを管理基準(Critical Limit:CL)といいます。
工程中に、設定された基準値を達成できないとき、安全が確保されていない製品となります。
例えば、カステラを焼く工程で、オーブンの温度180℃以上で焼成時間を50分以上に保つことを基準とした場合、「170℃で50分」でも、「180℃で45分」でも管理基準に達していない不適合品となります。
モニタリング方法の設定
この管理基準を達成しているかどうかは、モニタリングで確認します。
モニタリングは、管理基準に達しているか常に、温度計や時計、速度計などを使って測定し、記録することです。
モニタリングの方法は「誰が」「何を」「どれくらいの頻度で」「どのように」確認するかを明確にしておくと、現場に反映されやすいです。
上記のカステラを例にすると、「焼成担当者が、毎回180℃以上になったことを目視確認し、焼成開始時間から終了時間までをタイマーで計り、記録用紙に記録する」など、細かく決めておくとよいでしょう。
不具合・不適合があった時はどうする?
モニタリングしたうえで管理基準が達成できなかったときは改善措置をとります。
改善措置とは、設定した管理基準が達成できなかったとき、製造工程で発生した問題点を改善・修正することです。
上記のカステラを例にすると、管理基準が「180℃以上で50分以上加熱する」で、「焼成装置内で180℃以上で加熱ができなかった。もしくは、50分以上の加熱ができなかった」時が、不具合・不適合があったということになり、改善措置が必要になります。
改善措置も手順を作り、手順ごとに担当者を明確にしておくことが重要です。
カステラが管理基準に達しなかった場合、
- ラインを止め、管理基準に達していない製品を区分けする
- 原因を特定し、正常に焼成されるよう改善する
- 温度計やタイマーが正しく動いているか確認し校正する
- 不適合品は廃棄処分する
など手順ごとにするべきことを決めておきましょう。
改善措置の記録は経過と対応を記しておき、定期的に見返すことで気を付けるべき点がわかり、品質の安定につながります。
まとめ
管理基準とモニタリング方法は不適合品を消費者に届けないために慎重に設定する必要があります。決定した重要管理点(CCP)ごとにこれらを決め、不適合品が出た場合に素早く対応できるように改善措置の手順と担当者を明確にしておくことが重要です。
次回はいよいよHACCP最終回!「検証と記録の文書化」について説明します。
出典:厚生労働省ホームページ (http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000098735.html)
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