その4:危害要因(ハザード)分析の実施|初心者のためのHACCP(ハサップ)のはじめかた

こんにちは!エクシールの藤吉です。

さて、本日のテーマはHACCPです!
タイトルにもある通り「危害要因分析の実施」についてみていきましょう。

※本記事は、2018年1月24日に公開した記事であり、リライト記事に必要な文言等を追記、その他の部分も修正して再度公開しました。

危害要因(ハザード)って何?

健康に悪影響を及ぼす原因となる可能性がある食品中の物質や食品の状態のことです。
危害要因となるものは大きく分けて3つあります。

・寄生虫や食中毒菌などの生物的要因

・農薬や添加物などの化学的要因

・硬質異物や放射線などの物理的要因

危害要因分析の手順について

2-1:危害要因分析って何?

危害とその発生条件についての情報を収集し、評価することで、原料の生産から消費までの過程において食品の中の潜在的な危害要因を明らかにし、さらに危害要因に対する管理手段を明らかにすることです。

 

2-2:危害要因リスト作成の手順

厚生労働省の「HACCP導入のための手引書 焼菓子編」36~37ページを参考に分析していきます。
まずは、工程ごとにどのような危害要因が潜んでいるのかを考えてみましょう。

カステラを例に、「受入段階の小麦粉の危害分析」を行ってみます。


手順1:
原材料に由来するものや各工程で発生する可能性のあるものを挙げていきます。

受入段階で小麦粉に関する危害要因をそれぞれ考えたとき、

・生物的要因:病原大腸菌やセレウス菌・ウェルシュ菌やボツリヌス菌の存在

・化学的要因:なし

・物理的要因:なし

となります。項目にあてはまるものがない場合も、「なし」と明記するようにしましょう。

この段階で小麦粉には「病原微生物が存在していること」が予想できます。これが危害要因です。

 

手順2:危害要因が予想できたら、それが重大な危害要因か否かを判断します。

判断基準は「予防・除去・低減が必要で、重大な危害要因」であるか否かです。

小麦粉にはすでに病原微生物が存在している可能性があり、健康に悪影響を及ぼすかもしれないので、重大な危害要因と言えます。

 

手順3:その危害要因をどのように管理するかを決めます。

原材料に小麦粉を含むカステラの製造工程には焼く工程があるため、焼成の段階で病原微生物を排除することができます。

ここでの管理手段は「焼成の工程で管理する」となります。

 

手順4:重要管理点か否かを判断します。

判断基準としては、以降の工程で病原微生物を制御するために排除や低減させる手段がなければその工程を重要管理点(CCP)といいます。つまり、受入段階の小麦粉は焼成工程で管理ができるので、重要管理点にはなりません。

 

手順5:この手順を各工程で行い、重要管理点を洗い出します。

※「HACCP導入のための手引き書 焼菓子編」(厚生労働省)(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000098735.html)を加工して作成

 

厚生労働省のHACCP導入のための手引き書の付録Ⅰにとても分かりやすいリストの例が載っているので、ぜひ参考にしてみてください!

コチラからご覧ください。→ HACCP導入のための手引書

危害要因分析のメリット

➀全従業員が危害要因を共有できる

製品に潜んでいる危害要因を、その担当部署で把握できていても、全体で把握しきれていないということがあります。各部署の担当者で構成されたHACCPチームが危害分析を行うことで、それまで危害要因とは携わりが少なかった部署にも情報が回り、全従業員が同じ危害要因を共有できます。そのため、会社全体の衛生意識が高まっていきます。

②どの危害要因への対応が優先なのか明確にできる

危害要因すべてが、すぐに体に影響がでるものではありません。今まで分かっていなかった緊急性が高いものなどが見出されることにもつながり、何が重要なのか明確にできます。

③問題が生じた場合、早急な対応がとれる

危害要因分析を行うことにより、起こりゆる問題を予め予測し、その対策を定めることができます。よって、問題が起きた際には素早い対応をとることができます。

まとめ

この工程は非常に手間のかかる部分です。

重要管理点が分かれば、管理手法を決めることができ、HACCPシステムの導入まであと一歩になります。

次の記事では重要管理点について掘り下げていきます。

 

出典:厚生労働省ホームページ (http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000098735.html

参考:一般財団法人 石川県予防医学協会(https://www.yobouigaku.jp/magazine/haccp/138/

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藤吉きらら

ウレタンゲルという柔らかい素材を活かした商品を開発している株式会社エクシールに勤めています。仕事をしていく上で、挨拶・笑顔は大切だと思います。日常生活でこれからも心掛けていきたいです。好きな動物は犬です!

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