梅雨で高温多湿到来!食中毒を防ぐ食品の管理方法|食品工場で役立つ知識

こんにちは!エクシールの今井です(^^)/

梅雨入りでじめじめとした日が続いていますね。

この季節は高温多湿で食品工場や飲食店での食材管理に非常に気を遣う時期ではないでしょうか。
本日は、高温多湿で細菌が増えるわけと、食品の管理方法についてお話していきます。

なぜ高温多湿は食品にとって危険なのか

一般的に10~60℃の間は微生物が増殖しやすい温度であり、危険温度帯と呼ばれています。
これは、本来微生物が育った動物の体内に近い温度であるためです。

また、細菌は湿度の高い環境を好むため、高温多湿は繁殖に好都合なのです。
夏場に食中毒が増えやすくなるのは、細菌が繁殖しやすい環境になるためです。

調理した食品の温度が、10~60℃にとどまる時間で危険度が変わるため、それぞれ食品の管理の方法も変わります。

食品の調理方法によって3分類に分けることで、管理方法が分かりやすくなります。

 

グループ① 加熱せずに提供する食品

刺身、サラダ、パセリ、薬味のネギや海苔など、加熱せずにそのままお客様へ提供する食品です。

   

 

グループ② 加熱してすぐに提供する食品

ステーキ、ハンバーグ、焼き鳥、餃子など、加熱してからすぐに提供する料理です。

 

   

 

 

グループ③ 加熱して冷まして提供する食品、または再加熱して提供する食品

ソース、マッシュポテト、ざるそばの麺、カレーのルーなどの食品です。

 

   

 

 

これらを食材ごとにグループ分けすることで、管理が簡単になります。

それぞれの管理方法を見ていきましょう。

 

 

 

グループ別 食品の管理方法

1つの食品でも、それぞれの食材の調理方法が異なる場合は、それぞれの食材をグループ分けしましょう。

例えば、カレーのルーはグループ③で、ライスはグループ②に分類するなどです。

グループ① 加熱せずに提供する食品

【管理方法】 菌をつけない + 増やさない

加熱せずに提供する場合は、加熱による殺菌ができないため、微生物が付着したらそのまま口に入ってしまう可能性が高いです。

このような食品は、菌を付けないために「交差汚染」を予防すること、また増やさないために「温度と時間の管理」を徹底することが大切です。

 

① 付けないための交差汚染予防

交差汚染は、手洗いと消毒の徹底、またほかの食材などとの接触を避けることで予防することができます。

生肉、ごみを触った手、またトイレに行った後の手でそのまま食品に触れることは危険です。

別の行動をした後は、手洗いや消毒を心がけるようにしましょう。

 

生肉や洗浄不十分の食品と触れさせることも危険です。
生肉そのものでなくても、解凍時に出たドリップや、生肉を切った後、洗浄が十分にされていないまな板や包丁をそのまま使うことも交差汚染になります。

生食用の野菜や薬味は別の調理器具を用意することや、冷蔵庫では生肉より上の段に保管することで交差汚染の防止になります。

 

② 増やさないための温度・時間管理

10~60℃の危険な温度帯で保管すると微生物が繁殖しやすくなります。
刺身やサラダなどは盛りつけた後10℃以下で保存しましょう。

また、もともと安全な温度で管理されていたのかを知るためにも入荷元の業者がどのような管理方法をしているのかを確認しましょう。

 

グループ② 加熱してすぐに提供する食品

【管理方法】菌をつけない + 増やさない + やっつける

加熱した後、すぐに提供されるため、他のグループより微生物が増殖するリスクは減ります。

しかし、加熱が不十分であったり、加熱後に微生物を付けてしまうと食中毒のリスクが増えます。

 

① やっつけるための十分な加熱

不十分な加熱は微生物が増殖する原因になります。

表面は火が通っているように見えても中は生焼けの可能性があります。中心までしっかりと火が通っているか確認するために「中心温度が〇〇℃で〇〇分加熱」等のルールを決めておくことが大切です。

また、自動で加熱されるオーブンなどは、定期的に機械の点検を行うことで、機械の故障による加熱不足を防ぐことができます。

 

② 付けないための交差汚染予防

グループ①でも紹介した通り、交差汚染には様々なルートがあります。

加熱工程がある場合は、加熱後に微生物を付けないための対策が必要になります。

生肉を触ったり、ゴミに触れたりした、汚れた手で加熱後の食品を触らないこと、また、汚染された容器や食器で提供しないことなども大切になります。

 

③ 増やさないための温度・時間管理

増やさないためには温度を下げないことが大切になります。

素早く提供するか、一時的に保管する場合は温蔵庫に入れて、10~60℃の危険温度帯まで温度が下がらないように気を付けましょう。

 

グループ③ 加熱して冷まして提供する食品、または再加熱して提供する食品

【管理方法】菌をつけない + 増やさない + やっつける

ここでは危険温度帯を2度往復します。
そのため、十分な加熱で菌を殺し、急速な冷却で菌の増殖を防ぐ必要があります。

 

① やっつけるための十分な加熱

再加熱する場合は加熱の工程が2回あります。

1回目の加熱で微生物をやっつけ、2回目の加熱では冷却時に増えた微生物をやっつけるイメージです。

1回目でしっかりとやっつけられていても、2回目で加熱不足だと、微生物が増殖してしまうため、しっかりとルールを決めて加熱しましょう。

 

② 付けないための交差汚染予防

グループ②と同じく、加熱工程がある場合は、加熱後に微生物を付けないための対策が必要になります。

生肉を触ったり、ゴミに触れたりした、汚れた手で加熱後の食品を触らないこと、また、汚染された容器や食器で提供しないことなども大切になります。

 

③ 増やさないための温度・時間管理

この項目で大切なのはできるだけ時間をかけずに急速に冷却することです。

加熱したから大丈夫なのでは?と思うかもしれませんが、加熱しても死なない微生物はいます。10~60℃の時間が長ければその分、残った微生物は増殖してしまいます。

急速な冷却をするためには、冷まし方を工夫する必要があります。浅いバットに移し替えて、氷水に浮かせて冷ますなど、10~60℃の温度帯にいる時間を減らす工夫をしましょう。

これも、〇〇分以内に○○℃まで冷却するなどのルールを決め、必ず温度計で中心温度を測るようにしましょう。

 

まとめ

いかがでしたか?調理方法によってグループを分けることで、同じ食品でもそれぞれ調理方法によって食材の取り扱い方を分けたほうが良いということが分かりましたね。

自社の食品はどのグループに属しているのか今一度見直してみてくださいね。

また、これらを確実に遂行するためには、決めたルールが達成できなかったときにどのように対処するのかをあらかじめ決めておくことと、確認したことを証明するため、また、確認できていなかったらすぐにわかるように、表に記録を付けておくことも忘れないようにしましょう。

 

<参考>

 

HACCP(ハサップ)の考え方を取り入れた食品衛生管理の手引き[飲食店編]|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000158724.pdf

 

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ウレタンゲルのやわらかさ・自己粘着性を活かした商品を開発する、株式会社エクシールで働いています。最近では食品工場など製造業に向けた衛生商品を扱うことが多く、「きれいな工場をつくるお手伝い」をさせていただくため奮闘中!ウレタン製の衛生グッズを紹介する衛生管理アドバイザーとして、お役にたてる情報を発信できるよう、頑張ります。好きな食べ物はトーストです。

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