こんにちは!何年か前、年末年始のお休み中にインフルエンザにかかってしまい、仕事始めの時期に後輩に大変な迷惑をかけてしまったことのある、鈴木です。
毎年この時期からシーズンが到来するインフルエンザ。
中でも一番感染が広がりやすいのは、大人に比べ免疫力が低く集団生活を日常的に行っている「小学生」と言われており、「児童を持つ社員の感染率」は高い傾向にあるというデータもあります。
工場や会社内でインフルエンザを蔓延させないためにも、効果的な予防方法を理解し、しっかりとした対策を行っていきましょう。
目次
インフルエンザと風邪の違い
インフルエンザは症状が風邪と似ているため、「風邪だから大丈夫」と症状が悪化するまで病院にかからず、その結果オフィス内で流行してしまう・・・というパターンが多いようです。
そのため、「こういう症状の時はインフルエンザかもしれない」と早めに病院にかかれるように、インフルエンザと風邪の違いを従業員全体で知っておくことが大切です。
この項目では、インフルエンザと風邪の違いをまとめてみました。
・感染経路
風邪・・・空気感染や飛沫感染(咳・くしゃみ)、接触感染で感染します。
インフルエンザ・・・飛沫感染、接触感染が主になり、空気感染は含まれません。
ただし、長時間換気をしない締め切った場所では、空気感染が起こる可能性もあります。
・発症期間
<風邪>3日以内(潜伏期間:5~6日)。長い場合は1週間程度の場合も。
<インフルエンザ>合併症を起こさなければ10日以内(潜伏期間:1~2日)。
・症状の場所
<風邪>のどや、鼻といった局所
<インフルエンザ>全身
・症状の違い
<風邪>風邪は緩やかに熱が上がり、鼻水などの症状は主に引き始めに出ることが多いです。
頭痛や寒気も軽度なことが多いようです。
<インフルエンザ>インフルエンザは熱が急激に上がり、一気にがくっと症状が悪化します。
鼻水は引き始めというよりは後から続くことが多く、重度な頭痛・関節痛・筋肉痛や、寒気を感じることが特徴です。
インフルエンザ予防に「うがい」は効果なし?
『インフルエンザ予防に「うがい」は効かない』という話を聞いたので、そちらも詳しく調べてみました。
どうやら、厚生労働省のHPやパンフレットにも、以前は予防対策として載っていたうがいが近年外されたようです。
理由は、インフルエンザウイルスがのど粘膜に付着した場合、ウイルスがからだに侵入するまでの時間が数分~20分と言われているからです。
インフルエンザに対して「うがいをしていれば大丈夫」とはいきませんが、うがいは口の中に付着している細菌やウイルスを体外に出したり、のどの潤いを保つことでの通常の風邪予防の効果はありますので、人込みに行ったり外から帰ってきた後は、その都度うがいをするとよいでしょう。
インフルエンザの予防対策
感染力が強く症状も重いインフルエンザですが、感染を予防する対策にはどのようなものがあるのでしょうか?
前の項目では、インフルエンザは「飛沫感染」「接触感染」が主な感染経路とご紹介しました。
以下の項目では、この二つの感染経路に注目して、どのような予防策を行うことが効果的かご紹介していきます。
飛沫感染を防ぐ対策
飛沫感染は咳やくしゃみなど、インフルエンザウイルスを保有する人から飛び散った飛沫にウイルスが含まれていて、その飛沫を吸い込んで感染することを表します。
飛沫感染を防ぐには、マスクが効果的ですが、何よりも咳やくしゃみをする側の人(感染者や感染したかもしれない人)に注意してもらうことが不可欠です。
咳やくしゃみは、何も覆わない場合は2mほど周囲に飛び散り感染を広げてしまうことを、社内で共有しましょう。
また、厚生労働省が定める「咳エチケット」というものがあります。
ここには咳をする際はマスクやティッシュ、服の袖などで鼻と口をしっかり覆うこと。手で覆ったり何も覆わない状態で咳やくしゃみをしないこと等が紹介してあります。
何も覆わず咳やくしゃみをするのはもっての他、手で押さえて咳やくしゃみをするのも×。
手に付いたウイルスがその手で触ったドアノブや周囲の物にもウイルスが付着してしまい、接触感染の原因になる恐れがあります。
感染していない人の対策としては、同じくマスクをして例え飛沫が飛んできてもガードするという方法が効果的でしょう。
ただし、そのマスクも着用方法が悪かったり、鼻や口が出ていたりすると効果はありません。
接触感染を防ぐ対策
インフルエンザウイルスは物に付着した状態でも8~12時間、なめらかな面では最大48時間も感染力を保つと言われているので、注意が必要です。
インフルエンザに罹った人がウイルスが手についた状態でドアノブなど周囲の物に触ると、そこにウイルスが付着します。別の人がそこを触ったことで手に付き、その手で鼻や口を触れば体内に入り感染してしまいます。
そこで、感染の有無にかかわらず、手洗いが重要となってきます。
上記で紹介したように、もし社内に感染者がいて、手で覆ってくしゃみをしてその手でいろいろなものを触っていたら、同じところを触った自分の手にもインフルエンザウイルスが付着しているかもしれません。
逆に、自分がもしインフルエンザにかかっていたら、自分の手にウイルスが付着しているかもしれません。
手についたウイルスは手洗いせっけん液やアルコール消毒剤を正しく使うことで、簡単に落としたり弱体化させたりできます。
社内でこまめに手洗いを徹底することで、予防になるでしょう。
その他にできるインフルエンザ予防対策
インフルエンザ予防に、「インフルエンザワクチン」をあらかじめ行っておくことも大切です。
ワクチンだけで感染を100%防ぐということは出来ませんが、予防効果に加え、もし発症しても重症化を防ぐ効果が期待できます。
従業員に対してワクチン接種を推奨することは社内感染を抑える効果があるでしょう。
それに加え、可能な職場であればできるだけ換気をして空気をきれいにすることも大切です。
また、加湿器などを使って湿度を40~60%の適正に保つことで、空気中のウイルスの生存率を下げたり、のどの粘膜を保護してかかりにくくしたりすることが出来ます。
※インフルエンザウイルスは気温が低く湿度が低い環境で生存しやすいです。
感染してしまったら
インフルエンザに感染してしまったら、出来るだけ早く病院に行って抗インフルエンザ薬を投与してもらうことが望ましいです。
抗インフルエンザ薬は発症後48時間以内の投与が推奨されているため、インフルエンザを疑う場合は早めの受診が大切です。
しかし、注意点として、通常の医療機関で行われるインフルエンザ検査は、感染して12~24時間後でないと陽性反応が出ない場合もあります(体内のウイルスの数が少ない場合は陰性となってしまう)。
子供の場合、学校での感染を防ぐため「発熱から5日間 かつ 解熱から2日間」は登校を控えるよう、学校保健安全法で定められています。
大人の場合、出社停止期間を定めた法律はなく、会社によるところとなっていますが、
“熱が下がった後も、2日程度は他の人に移す可能性がある”と厚生労働省もしていることから、従業員個人の判断に任せるのではなく、会社の規則として定めることをお勧めいたします。
まとめ
いかがでしたか?
インフルエンザは自分がならなくても、感染力の強さから家族や同僚から感染る可能性も少なくありません。
しっかり予防対策を行い、可能であれば早めに医療機関に予約をして予防接種を受けることが大切です。
鈴木ちか
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