こんにちは!(株)エクシールの今井です。
今回のテーマは「HACCP(ハサップ)」。
食品衛生において義務化が予定されているHACCP。
「なんとなく聞いたことはあるけれど、HACCPってなに?実際何から始めればいいの?」という疑問を解決します。
HACCPシステムを取り入れ、食品を作るに適した環境をつくっていきましょう。
HACCPシステム導入に向けて
その① HACCPってそもそも何?
HACCPとはHazard Analysis and Critical Control Point の略称で「危害要因分析重要管理点」と訳されます。
HACCPによる衛生管理は、食品を製造するすべての工程において、異物混入や食中毒などを引き起こす可能性のある危害要因を把握し、それらを食品衛生上、問題の無いレベルにまで除去・低減させるために、特に重要な工程を管理し、製品の安全性を確保する手法です。
なんだか難しそうですが、どんなものかを簡単に言うと、
1.食品工場で各工程ごとに異物混入や食中毒の原因となりえる箇所を把握する
2.その工程で異物混入や食中毒を防ぐための管理方法・手順を決める
3.管理方法・手順通りに作業ができているかを監視・記録する
4.監視・記録の結果、食品の安全が確保できる
というものです。
従来は「出来上がった製品が規定の基準を満たしているか」で安全を確かめていましたが、HACCPによる衛生管理は工程で行われるので、質の高い品質管理ができます。
その② HACCPシステム導入のための手順
各工程で管理手順を決め、実施するためには以下の手順を踏んでいくとスムーズにいきます。
- HACCPチームを作る
- 製品を記述する
- 製品の用途を確認する
- フローダイアグラムを作図する
- フローダイアグラムの現場確認をする
- 全ての潜在的危害要因を挙げ、危害分析を実施・管理手段を考える
- CCP(重要管理点)を決める
- 各CCPに対する管理基準を設定する
- 各CCP対するモニタリングシステムを設定する
- 改善措置を設定する
- 検証手順を設定する
- 文章化及び記録保持をする
この手順はHACCPシステムとその適用のためのガイドラインに沿ったものです。
難しい言い方をしてありますが、一緒に読み解いていきましょう。
次回の記事で各項目でやるべきことを詳しく見ていきます。
まとめ
HACCPを実施するには工場で働く従業員の協力が必要不可欠です。
ぜひ、義務化に向けてHACCPへの理解を深めていってください。
参考文献
(C)公益社団法人日本食品衛生協会 2013
http://n-shokuei.jp/eisei/haccp_codex_doc.html
追記 2018/02/15 画像一部変更いたしました。
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