こんにちは!
今年の夏は福井県の水島に行く予定のエクシール清水です!東海地方で海というと福井の水晶浜か愛知の内海か…ということが多いですが、初めて水島に行くのでとっても楽しみです。とてもきれいな場所ですので、ぜひ検索してみてください。ただ、連日の猛暑や台風が心配です…しっかり対策していきたいと思います!
さて、今回は【HACCP取得にかかる費用】についてご紹介します。基本のHACCPの内容から導入に向けての流れ、またおおよそどれくらいの費用がかかるのかまで見ていきます。
HACCPについて
まず、HACCPとは一言でいうと食品安全のガイドラインです。
食品の製造や加工工程で発生する恐れのある危害を分析し、工程のどの段階でどういった対策をすればよいかという重要管理点(CCP)を設け、連続的に管理することを指します。食品安全を確実にするための有効な仕組みであり、近いうちに制度化される予定です。
HACCPシステム導入の手順
HACCPシステムは、簡単に説明すると「微生物や異物が残ったままの食品を、食べる人まで届けてしまわないために、微生物や異物を除去する重要な工程を管理すること」です。
「重要な工程を管理する」とはどういうことでしょうか。
例えばクッキーを作っている工場。受け入れた原料の小麦粉には微生物が残っている可能性があります。このとき、この微生物を除去することができるのは、「クッキーを焼く」という工程です。何℃で何分加熱するのか、ここまでの条件を設定し実行することが「重要な工程を管理すること」です。
ではどのように導入するのでしょうか。手順は大きく7つあります。
①HACCPチームをつくる
②前提条件プログラム(PRP)を実行する
③製品説明書の作成・用途を確認する
④フローダイアグラムの作成
⑤フローダイアグラムの現場確認
⑥危険要因(ハザード)分析の実施
⑦重要管理点(CCP)を見つける
まとめた記事がありますので、詳しくはこちらをご覧くださいね!
【まとめ】HACCP(ハサップ)システムを導入するための手順|初心者のためのHACCPのはじめかた
HACCP導入にかかる費用
実際におおまかな費用感を見ていきます。
前項でHACCPチームをつくるという手順をご紹介しましたが、このチームにはHACCPについて詳しい人が必要なため、社内にいない場合は研修や講習会(e-ラーニングなど)を受ける必要があります。例えば1~3日程度の研修だと3万円程度が多いでしょう。無料の研修もあるようですので一度確認してみてくださいね。あるいは外部の専門家やコンサルに依頼してサポートしてもらうこともできます。
まず新規で承認を受ける場合には審査費用が必要なため、人員の教育+審査費用で大体50~100万程度かかるのが一般的です。一度認証を受けても業種によっては1~3年ごとに再審査を受ける必要があり、費用は1回の更新ごとに10~20万円かかります。
上記はおおまかな金額ですが、継続して社員教育を行うことでさらに費用がかかってきます。
ここまで費用をかけてHACCPを導入する必要があるのかについて考えてみると、もちろん制度化されるからやらなければならないということもあります。しかし導入すれば社員教育などを通じて安全管理に対する意識が高まり、安全な食品の生産性の向上や、「しっかりと管理を行っている企業」といった企業イメージの向上につながるので、大きなメリットがあるといえます。
まとめ
いかがでしたか?思ったよりも費用がかかると感じた方も多いのではないでしょうか。費用はかかりますが大きなメリットがあるので、導入を進めていけると良いですね。またHACCP制度化へ向けて、国や地方のサポートも充実してきていますので、補助やサポートを有効に活用しながら制度化へ対応していきましょう。
清水 まり
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