「リスク管理」と「危機管理」の違いは?|それぞれの意味や実践手順をご紹介!

こんにちは、エクシールの鷲見です。

今回は、混合しやすいワードである「リスク管理」と「危機管理」の違いと実践手順についてご紹介してまいります。

リスク管理とは

リスク管理は「リスクマネジメント」とも呼ばれ、将来起こりうる不確定な事象(リスク)を未然に回避するために、防止策を考え実行することです。

例えば、製品への異物混入というリスクを防ぐため、持ち込み品の制限や5S活動、設備の日常点検、検品作業といった対策をします。

リスクには日常的に起こりうる小さな問題から、企業の存続に影響を与える大きな問題まで幅広く存在します。これらを明確にして適切な対応することで、企業の損失を最小限に抑えます。

リスク管理の実践手順

以下の手順でリスク管理を行います。

1.リスクの洗い出し

労働災害や品質不良、製品リコール等想定されるリスクを徹底的に洗い出します。

過去の事例や複数部門から意見をもらい、様々な視点からリスクを明らかにします。

2.リスクの分析・評価

洗い出したリスクを「発生頻度」と「発生時の被害の大きさ」の視点から定量的もしくは定性的に分析していきます。その後、それぞれのリスクを比較して優先順位をつけ、取り組むべき順番を決定します。

優先順位の決定には、規模の大きさを重視するだけでなく、日常的に起こりうる小さなリスクでも積み重ねによって与える影響力についても考慮することが大切です。

3.対策の策定・実施

リスクに対する目的を設定し、具体的な対策を検討します。

ISO31000リスクマネジメント規格では、4つの対策方法を提示しています。

リスク回避:リスクが発生する原因そのものを取り除くこと
リスク軽減(低減):リスク発生率の低下もしくは発生時の影響を小さくすること
リスク移転:保険加入や専門家への委託など外部へリスクを転換すること
リスク保有:対策をとらずその状態を受け入れること

効果的な対策が定まったら、実施していきます。

4.対策の評価・改善

対策はやりっぱなしにせず、3か月、半年間と期日を決め定期的にフィードバックをすることが大切です。

得られた効果や新たに発生した問題点などを明確にし、改善に繋げていきます。その後も継続的に実践と改善を繰り返し、リスク管理の質の向上を目指します。

危機管理とは

危機管理は「クライシスマネジメント」とも呼ばれ、実際に危機が発生した場合に適切な対処をして被害を最小限に留め、いち早く正常な状態への回復を図ることです。この危機管理には、発生後の対応だけでなく未然防止活動も含まれます。

例えば、異物混入発生時の対応マニュアルの策定や問い合わせ窓口の設置、対策本部の選定などが挙げられます。

トラブル発生後に対処法を考えてもスムーズな解決は見込めません。どのような流れで対処するのか事前に取り決めておく必要があります。

危機管理の実践手順

以下の手順で危機管理を行います。

1.組織(チーム)の編成

危機管理のマニュアルの作成や改善、実際の危機発生時に中心となり指示・行動するチームを編成します。

2.取り組み内容の決定

過去の事例や事業内容から管理が必要な危機を取り決めます、想定される被害を洗い出します。その後、被害に対して求められる対応について以下の2通りの視点から具体的に考えていきます。

 

①危機発生時の対応をスムーズに進めるための事前(日常での)対策

(例)
災害発生:災害発生を想定した避難訓練
異物混入によるクレーム:食品流通の流れを明確にするトレーサビリティの実施、個人衛生の徹底、問い合わせ窓口の設置など

②危機発生後の対策

(例)
災害発生:災害発生後の伝達、復旧手順の取り決め
異物混入によるクレーム:消費者への対応方法、原因追究手段の取り決めなど

 

それぞれの対応に要する日数や費用なども明確にしておきます。

トラブルに対する取り組みの決定後は、組織メンバーのそれぞれの役割や権限を割り振ります。状況によっては人員が不足する場合も考えられるため、代理人を複数人立ておくことが望ましいです。

3.マニュアルの作成

取り決めた内容を元にマニュアルを作成します。

マニュアル作成の目的は、危機発生時に円滑に対応を行うためです。

4.マニュアルに沿った取り組みの実施

作成したマニュアルの通りに対応ができるかを予行練習します。その結果、改善が必要だと感じた部分はその都度修正を行います。

他にも定期的にメンバーでマニュアルを見直し、より実践に沿った対応を取り決めていきましょう。

まとめ

今回は、リスク管理と危機管理の違いについてご紹介いたしました。

リスク管理は事前にリスクを回避すること、危機管理は発生したトラブルの被害を最小限に抑えることをいいます。

どちらも事前に何が危機として考えられるか話し合い具体的な対策を講じることが大切です。また、社内で共有して取り組みを定着させ、定期的に取り組みのフィードバックを行いましょう。

<参考>
JTB総合研究所の「考えるプロジェクト」(株式会社JTB総合研究所):https://www.tourism.jp/
企業リスクと危機管理マニュアルの作成(ビジネス・ソリューション株式会社):http://www.business-sol.jp/
リスクマネジメントとクライシスマネジメント(日本通運株式会社
):https://www.nittsu.co.jp/about/use.html

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鷲見まいか

ウレタンを扱った製品の製造・販売を行う株式会社エクシールで働いています。仕事を通して得た知識や経験を活かして、皆様に有益な情報をお伝えできるよう努めてまいります! 大きなどんぶりサイズの茶わん蒸しを食べることが夢です!

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