最近話題の「ゲノム編集食品」って?メリットとデメリットとは?

こんにちは、エクシールの藤吉です。

今回の記事では、最近ニュースなどにも取り上げられている「ゲノム編集食品」についてです。
ゲノム編集食品とはどのようなものなのか?開発されているものにはどんな種類があるのか?メリットやデメリットについてなど、ご紹介していきたいと思います。

※本記事は、2019年12月11日に公開した記事ですが、リライト記事に必要な文言等を追記、その他の部分も修正して再度公開しました。

「ゲノム編集食品」とは?

生物の遺伝情報をつかさどるDNAの特定部分を酵素で切断することで、ゲノムの遺伝子情報が変化するといった、品種改良のやり方の一種です。

特定の性質をつかさどっているDNAの一部を切断することで、構成する塩基が一部抜けたり、別の配列が入ったりします。これによって、良い性質が加わったり悪い性質が抑えられたりするのです。

このゲノム編集技術は、医療などでも使われています。

遺伝子組み換えとの違いは?

遺伝子を書き換えるという点では、ゲノム編集食品も遺伝子組み換え食品も似ていますが、遺伝子組み換え食品との違いは、外から「もともとない遺伝子を追加しているかいないか」です。

両者の違いは、遺伝子組み換え食品は、他の生物から取り出した遺伝子を組み替えることにより作られた食品であるのに対し、ゲノム編集食品は、もともと持っている遺伝子のある特定の部分を狙って切断することによって作られた食品のことです。

例えば、害虫に強いという特性を付与した遺伝子組み換えのトウモロコシは、害虫に強いたんぱく質を生成するバクテリアの遺伝子を、トウモロコシの遺伝子に組み込んで作られたものです。

一方、ゲノム編集食品では、例えばジャガイモのDNAの中で毒素を作り出すという部分を切り取ることで、毒性のないジャガイモが誕生する、といった具合です。

ゲノム編集食品にはどんなものがある?

現在日本でも様々なゲノム編集食品が開発中です。

どのようなものがあるのか、一部を見てみましょう。

食中毒のリスクを低減したジャガイモ

大阪大学などが開発している、芽や緑になった部分にできる、ソラニン類(毒性)が合成されないようにゲノム編集したジャガイモです。

GABAを多く含むトマト

筑波大学などが開発中のトマトで、リラックスさせたり血圧上昇を抑えるGABAを高蓄積させるようゲノム編集したものです。こちらは現在厚労省への届け出に向けて準備中だそうです。

超多量収穫イネ

国立研究開発法人や、農業・食品産業技術総合研究機構などが開発しています。稲の穂の枝分かれやコメ粒の大きさをゲノム編集し、収穫量を上げるように改良したものです。

肉厚マダイ

京都大学などが開発しています。筋肉量を増やし、身の量が1・2倍もある巨大な鯛です。

おとなしいマグロ

養殖時に衝突して死にやすいというマグロ養殖の問題を解決するべく、おとなしくして衝突を防ぎ養食効率を上げるといったゲノム編集食品です。国立研究開発法人水産研究所や、教育機構などが開発しています。

攻撃性の少ないサバ

こちらも養殖の効率を上げるために開発されたゲノム編集食品です。サバは強い攻撃性を持ち、頻繁に共食いしてしまうため養殖は難しいとされていました。ゲノム編集したサバは、稚魚の生存率が従来の4倍まで上がったと言われています。九州大学唐津水産研究センターが開発しています。

卵アレルギーでも食べられる卵

産業技術総合研究所で研究されており、ゲノム編集を用いて、主要なアレルゲン性タンパク質を持たないニワトリの開発に成功しています。これにより、将来的にアレルゲン物質の少ない卵の開発にも期待がされています。

ゲノム編集食品のメリットは?デメリットはあるの?

ゲノム編集食品の一番のメリットは、その効果・効能はもちろん、品種改良の時間を短縮できることでしょう。
ゲノム編集技術で行っていることは本来でも起こりうる突然変異を故意的に行うことですので、本来の品種改良にかかる時間の何倍も少ない時間で改良が可能です。

デメリットは、新しい技術が出てくるとどうしても起こることではありますが、消費者に安全性を認知させる必要があるということです。

前の項目でも紹介した通り、外部から遺伝子を持ち込む「遺伝子組み換え」とゲノム編集食品とは別物で、ゲノム編集はこれまでやってきた通常の品種改良で起こりうる変異であるため、第3者が見た時に「通常の改良か、ゲノム編集による改良かが判別できない」のです。
そのため、厚生労働省はゲノム編集技術で開発した食品の販売において、政府への届け出は必要ですが、販売時の表示欄に「ゲノム編集食品であるという記述は任意」とし、安全性審査不要と設定せざるを得ないようです。

しかし、ゲノム編集食品であることを記述した方がいい!と抗議している声もあり、ゆくゆくは制度が変わっていく可能性もあるようです。

どちらにしろ、消費者の不安をとるため、安全性を周知させていくことはこれから必須になっていくでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。消費者に安全だということを知らせ、今後の食事にゲノム編集をうまく活用することで私たちの生活がより豊かになると思います。今後の研究の発展に期待できそうですね。

参考:NHKオンライン/WEDGE Infinity/厚生労働省

参考:https://hanakomama.jp/topics/78378/

参考:https://bio-sta.jp/news/administration/2152/

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藤吉きらら

ウレタンゲルという柔らかい素材を活かした商品を開発している株式会社エクシールに勤めています。仕事をしていく上で、挨拶・笑顔は大切だと思います。日常生活でこれからも心掛けていきたいです。好きな動物は犬です!

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