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工場のボトルネックとは?見つけ方と解消方法|製造工場の生産管理

こんにちは、得意料理は鶏のから揚げです。鈴木です。
暑い夏を乗り切るためには旬の野菜を取るとよいと聞きました。トマトやキュウリなどは火照った体を覚ましてくれるそうです。逆にカボチャやレンコンなど冬が旬の野菜は体を温めてくれるんですって^^なんだかうまい具合にできてるんですね!

さて、今回の記事では工場の生産管理においての、ボトルネックと呼ばれる工程についてです。
ボトルネックという言葉は聞いたことのある方もいらっしゃると思います。この記事では、そもそもボトルネックとは?見つけ方って?という初心者の方にもわかりやすいよう、ボトルネックの基本についてご紹介していきます。

 

ボトルネックとは

ボトルネックというネーミングの由来は、ビールやジュースワインなどのボトルで、上の方が細くなっているあの部分から来ています。
飲み物ではこのボトルネックのおかげで中身が一気に出ずに、注ぎやすい、飲みやすい量が一定に出るようになっているのですが、製造工場では異なります。その部分(=ボトルネック工程)で作業が詰まってしまって、生産効率が落ちてしまうからです。

例えば、鶏のから揚げを作る工程においてみてみましょう。

鶏のから揚げを作るには、「鶏肉を切る」「調味料をもみこむ」「冷蔵庫で30分寝かす」「衣をつけて揚げる」の4つの工程があります。
この4つの工程において、それぞれ一枚分ずつしか作業できないという制限があるとしましょう。(冷蔵庫の工程は、少し無理やりではありますが、鶏肉一枚分しか入らない小型の冷蔵庫だとしてください)

この条件の下で、うまく回っていくと思いますか?
答えはNOです。

「鶏肉を切る」などの工程は一枚あたりものの数分で完了しますが、「冷蔵庫で30分寝かす」はそうはいきません。
一枚分ずつしか作業できないという制限から行くと、この工程で次の一枚に取り掛かれるのは30分後。冷蔵庫の前には調味料のもみこまれた鶏肉が大量に「待ち」の状態で積まれることになります。
さらに、30分に1枚分しか次の「衣をつけて揚げる」工程に回ってこないので、この工場では30分に一枚分のから揚げしか生産できません

ここでいうボトルネックはお分かりの通り「冷蔵庫で30分寝かす」工程。このボトルネック工程に生産性はそのまま影響され、「一時間に、鶏肉を切る工程は20枚分できるのに、から揚げとして完成するのは2枚分だけ」といった生産効率になってしまうのです。
このように、生産管理におけるボトルネックとは、作業や工程において一番能力や容量の低い=仕事が詰まってしまう場所を指します。

 

ボトルネックの見つけ方

ボトルネックが生産性に大きな影響を与えることはわかりましたが、たくさんある製造工程の中でボトルネックとなる工程を見つけるのは大変そう、と思われるかもしれません。
前項目の例は大げさに書いてしまいましたが、自社の工場のボトルネックが先ほどのようにパッと見てわかるほどのものとは限りませんよね。

そんな時は、以下の項目をヒントにしてボトルネックを見つけてみましょう。

 

1.仕事が停滞している場所はどこか?

2.稼働率が高い工程はどこか?

3.ラインの中で最も作業時間が長い工程はどこか?

4.よく問題やトラブルが発生する工程はどこか?

 

稼働率が他と比べて高い工程は、言い換えれば他の工程のスピードに追い付けていない工程になるので、ボトルネックの可能性があります。
また、「ピッチダイアグラム」という、各工程の作業時間を棒グラフにまとめたものを作成して見ると、作業時間の面でボトルネックの発見や判断、ラインの改善案がわかりやすくなります。

これらの情報をもとに、自社の正しいボトルネックを突き止めましょう。

 

ボトルネックの解消の仕方

ボトルネックを見つけたら、そこを何とか広げることで生産性を改善していきましょう。
改善の仕方は工場や工程により千差万別ですので、ここでは抽象的ではありますが、3つの解決パターンをご紹介していきます。
どのパターンで解決するのが適切かを判断し、ボトルネック解消に役立ててみてください。

 

1.工程の能力・許容量を上げる

これは先ほどのから揚げの例でいうと、冷蔵庫の数を増やすイメージになります。機械の台数を増やして一度に10倍の量を処理できるようになれば、単純計算で1時間にできるから揚げの数も10倍になりますよね。
ボトルネックを正確に見つけ、機械や人を投入することでボトルネックを解消し、生産性の向上につながります。
ただし、機械や人員を導入することはコストがかかりますし、作業スペースの確保なども考慮する必要があるでしょう。

 

2.工程の段取りを改善し、時短・効率化を検討する

例えば、寝かせる前に鶏肉を軽くたたくことで「20分で味がしみこむ」という場合、工程時間が三分の二になります。すると生産効率がそれだけで3割上がるということになります。1.の工程と組み合わせれば15倍の生産効率になります。
他にも、歩留まりの向上やゾーニングを工夫することで効率化を図り、工程の時間を短縮できるように検討することで、ボトルネックの軽減が期待できます。

 

3.工程内での処理内容を分配する

工程内での処理作業の数が多い場合、工程内の作業を他の工程に移動させて、その工程内の作業を減らすという方法もあります。
この場合、ボトルネックの発見に利用したピッチダイアグラムを使うことで、わかりやすくなるでしょう。

ただし、一度割り振った作業内容を再分配することは、必ずしもうまくいく方法とは限りません。もともとの作業内容はすでにある程度の制約の中で組まれていると思うので、実際にうまく割り振れるかどうかよく検討する必要があります。

 

ボトルネックはなくならない?

ボトルネックは改善することでボトルネックではなくなり、その代わりに他の工程が新たなボトルネックとなり、工場の生産性はその新たなボトルネックに影響を受けるようになります。
そのため、「ボトルネックは改善を重ねていくほど移動していく」ということを頭に入れておきましょう。
一つのボトルネックを改善して終わりではなく、常に新しいボトルネックをできる限り最大限に稼働するように改善していくことが、生産管理の永遠の課題と言えるでしょう。

 

まとめ

いかがでしたか?
自社のボトルネックを見つけて改善していくことは工場の生産能力を向上させるうえでとても重要です。
その際には改善方法をよく検討し、作業の変更に従業員が混乱しないよう、配慮することも大切ですね。

 

 

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鈴木ちか

ウレタンの特性を活かし様々な商品を製造・販売している、株式会社エクシールで働いており、カタログやガイドブックの作製・新商品の紹介などを担当しています。最近は食品工場向けの依頼が多く、仕事を通して学んだ製造業のアレコレを記事にしていきたいと思っています。同じ製造業の方が見て何かヒントになるような、そんな記事が描けるよう日々努力していきます!

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